2019年3月20日、OculusはRift Sの詳細なスペックと発売時期が公表され、
2019年8月1日に発売されました
Rift S とQuestを比較する前に
ひとまず、Rift Sと前機種のRiftとの違いを大まかに確認しておくと
ポイント
・解像度が約1.4倍上昇
・トラッキングが本体のみで完結
・値段は約50000円
というものでした。
そこでOculus Rift S とRift であれば今から買うなら価格も同じくらいなのでRift S一択であるという結論ですが、
Rift S と同時期に発売されたOculus Questとではどちらを買うべきなのかを性能面などから比較していこうと思います。
スペック比較
Oculus Rift S | Oculus Quest | |
国内価格(税込) | 約50000円 | 約50000円 |
解像度 | 2560×1440(液晶) | 2880×1600 (有機ELペンタイル方式) |
リフレッシュレート | 80Hz | 72Hz |
視野角 | 110度 | 100度 |
重量 | Oculus Riftより少し重い | 470g |
接続機器 | PC | なし |
トラッキング方法 | インサイドアウト式センサーを内蔵(外部センサーなし) | インサイドアウト方式 (外部センサーなし) |
まずざっとスペックに関してまとめてみました。
見てわかる通り解像度以外はRift Sに軍配が上がりますが、実際のところ解像度含めリフレッシュレート、視野角共に同じコンテンツをプレイする以上そこまでの差は感じないでしょう。
スペック上にはありませんが、やはりこの二つを性能面で比較する上で重要となってくるのがQuestの処理能力がどの程度あるかによるということです。
それによってはいくら解像度等のスペックが高くとも希望のVR体験ができないことも考えられます。
Quest解像度のペンタイル方式について
処理能力の前に、Rift S よりQuestの方が優れている解像度について補足をしておく必要があります。
Oculus Questの液晶は有機ELディスプレイのペンタイル方式となっています。
ペンタイル方式とは
・実際はその60%ほどしか画素がない(サブピクセルの数が液晶に比べて足りない)
・カタログ上の解像度スペックを盛るために使われる場合あり
このように、カタログ上でQuestの解像度はかなり高く見えますが、実際のところその性能を十分発揮したとしても画質としてはその60%程度と考えるのが妥当でしょう。
次に、その解像度を十分に活用できる処理能力があるのかどうか見ていきます。
Quest の処理能力はどの程度なのか
まず最初にQuestの処理能力から説明すると
「Questはおおよそ前世代のコンソール機であるXbox 360やPS3と同じくらいの能力」
とカーマック氏の講演でこのような説明がありました。
しかしここで注意しなければならないのが、Xbox360やPS3の時代のゲームの多くは
解像度 1280 × 720 フレームレート 30FPS
程であったということです。
そのようなゲームを処理するための能力で、現在のVRコンテンツ(解像度はおよそ8.5倍でありフレームレート約2倍)
が完全に処理できるはずもなく、つまりは
処理能力がXBOX360、PS3レベルであっても、その世代のゲームと同じクオリティーでのプレイは不可能
という結論になります。
ではQuestではどのようなゲームがプレイできるのか、ということが気になる人も多いと思います。
下記事にQuest対応ゲームのおすすめを紹介しているので参考にしてください。
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【2020年版】OculusQuest対応おすすめゲームランキングTOP25
某有名VR情報サイトを参考に、2020年の今Oculus Questで対応しているものでおすすめランキングTOP25を紹介していきます。 こういうコンテンツに関しては私が長々と説明するよ ...
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どのような体験をVRに求めるているのか
処理能力から考えると、表面上のスペックにはそこまでの差はないもののやはり
Rift S と Quest で可能なVR体験には大きな開きがある
ということが分かります。
つまり
最高のVR体験を求めるなら Rift S
手軽にVRを楽しみたいのであれば Quest
というのが最もわかりやすいどちらが「買い」なのかという分かれ目でしょう。
高性能PCを所有しているか
最高のVR体験を求めるとしてRift Sの購入を考えた時、必ず必要となるのが高性能PCです。
どの程度のスペックが必要かというと
ポイント
・推奨スペック
CPU:Intel Core i5-4590、AMD Ryzen 5 1500X
GPU:NVIDIA GeForce GTX 1060/970、AMD Radeon RX 480/R9 290
メモリー:8GB
OS:Windows 10
・最小スペック
CPU:Intel Core i3-6100、AMD Ryzen 3 1200/FX4350
GPU:NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti/960、AMD Radeon R9 290
メモリー:8GB
OS:Windows 10
このなかで特に重要となるのがGPU(グラフィック機能)の性能です。
これから重い処理を要求されるゲームも増えてくることが予測されるので
できればGeFrce GTX1060 / AMD radeon RX 480 以上を用意したいところです。
逆に言えばこのパーツ以外はそこまで要求も高くなく価格もそこまでではないので、これらのGPUが搭載されているPCの中で選ぶことが必要となってきます。
Oculus Rift /Oculus Rift S含めVRを動かすためのPC選びの方法とおすすめPCに関して下の記事にまとめておきましたので良ければ参考にしてください。
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【これを選べば大丈夫】VRに最適なPCの選び方とおすすめ【Oculus Link対応】
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だが手軽にVRを楽しみたいのであればOculus Questは有力な選択肢
【正規輸入品】Oculus Quest (オキュラス クエスト)- 64GB
紹介したように、性能上は総合的に見てRift Sが上を行きますがその性能を十分に発揮するためには高性能なPCが必要になるため
初心者やVRをこれから始めようとしている人には少し敷居が高い気がします。
その点Oculus Questでは本体以外にPCなど必要なくその性能も3Dゲームを遊んだり映画を見たりする分に十分なので最初の一台としては有力な選択肢になります。
Oculus Rift S,Questが8月1日販売開始されました。
4月30日~5月1日に開催されたFacebookのF8と呼ばれるカンファレンスでそれぞれの発売日の発表と予約が開始されました。
→日本では8月1日から発売されています。
それぞれの値段は
【正規輸入品】Oculus Rift S (オキュラス リフト エス)
Oculus Rift S が 50000円
【正規輸入品】Oculus Quest (オキュラス クエスト)- 64GB
Oculus Quest が 64GB で 50000円
【正規輸入品】Oculus Quest (オキュラス クエスト)- 128GB
128GB で 63000円
となっています。
まとめ
ポイント
・最高のVR体験を求めるならRift S
・手軽にVRを楽しみたいならQuest
・ハイスペックPCを持っているならRift S
・処理能力以外の差はそこまでない
Rift VS Rift S に関しては下記事で
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